植木の勉強 その3 日陰、庭石、個人宅


次に訪れたのは、一輪草自生地「万葉植物苑」。

万葉集に詠まれている約160種の植物のうち、約120種が植わっているそうです。
川口先生が見せたかったのは、この暗い光景。
日当たりが良ければいい訳ではなく、日蔭でも活き活きと育つこと。
日陰をつくることの重要さを説いてくれます。

こちらは苑内にあるビオトーブ「ホタルのせせらぎ」です。
水辺に生息する野草や下草についても学ぶことが出来ました。

外構設計においては、植木だけでなく、石も重要なアイテムです。
訪れたのは『松山苑』。ここも業者さん相手なのですが、見学させてくれました。
沓脱石や敷石をはじめ、個性的な庭石が沢山あります。

砂利も色々で、黒玉石、白玉石、錆砂利、、、産地も色々、、、
大きさは2分、3分、5分、8分とあり、
さらに大きな1寸、1.5寸、2寸、2-3寸、5-6寸といった玉石は「ゴロタ石」と言います。

蹲、灯篭も沢山。見ていて楽しくて、楽しくて、飽きが来ません。

この後、安行を後にし、ちんちん電車に乗って町屋へ移動。
川口先生が設計した住宅3軒を見せてもらいました。
個人宅ですので、写真公開は控えさせていただきますが、安行の住宅も合せて全部で4軒、
うち1軒は室内にも上がらせてもらい、室内から見るお庭の風景も堪能。
なんとも贅沢な一日となりました。

これにて「植木の勉強」はお終い。
次回は泉幸甫先生引率で「鉄平石」の勉強、長野県諏訪に参ります。

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植木の勉強 その2 生垣、竹、壁面緑化、流通


次に訪れたのは「埼玉県花と緑の振興センター」。

園内には、植木類、鑑賞用樹木類を中心に2000種類以上の植物を展示しています。
ここでは、特に生垣、竹、壁面緑化について学びました。
様々な樹種の生垣を展示しており、建主さんと一緒に来て、お好みを探すのも楽しいかと。

竹の樹種にも沢山あります。竹は根っこの成長が悩みのタネ。
竹をお庭に植えたい時のポイントも学びました。

壁面緑化に使われるのは、基本的にはツル系なのですが、
それにも色んな樹種があります。
その特徴などの説明も掲示されているので、分かりやすい。

その次に訪れたのは「JAあゆみ野 安行園芸センター」です。
安行には沢山の農園がありますが、基本的には業者相手、直接購入することはできません。
ここは多くの農園が出展しあう場所で、プロはもちろん一般の方も購入することが可能。

このアオダモ、欲しいな~と、、、アオダモは、野球のバットになる樹ですね。
葉っぱが幹の上の方に付き、足元をスッキリ見せたい時に適しています。
樹皮に浮かぶ白い斑模様の美しさが特徴です。

続いて訪れたのは道の駅・川口緑化センター「樹里安」、ここで食事タイム。
安行は業者さんが来られる街なので、駐車場、食事何処はあまりありません。
食後はラウンジをお借りし、川口先生による熱の入った植木の講義。

常緑/落葉、低木/中木/高木/下草、株立ち/単木、広葉樹/針葉樹、、、
植える場所、植え方、メンテナンス、、、
植木屋さん任せにせず、設計者として知っておきたいことが盛りだくさんです。

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植木の勉強 その1 花、ハーブ、苔、下草、低木、中木


6月17日(土)は、家づくり学校2年生第2回目『植木』の授業がありました。

行先は埼玉県川口市の安行。江戸時代から続く日本屈指の「植木のまち」です。
引率講師は、川口道正先生。
植木の世界は奥が深く、名前を思えるだけでも大変、、、
川口先生曰く「折角来たのですから、樹木や下草の名前を10個覚えて帰って下さい」と。

始めに訪れたのは、三朋緑化(安行植木販売店)。
ここでは、低木〜2m程度の樹木や、花・ハーブ・苔・下草について学びます。
気になる草木があれば、お店の人に聞くと、植生や植え方など色々と教えてくれます。

店主の方曰く、最近は植木を植える住宅が少なくなり、ここ安行でも店を閉めたり、規模を縮小しているお店も多いのだとか。またお客さんからは、枯れない木、葉っぱが落ちない木、虫が付かない木を要望されるそう、、、そんな木はありません。

近くに川口先生が設計した住宅があり、そこの建主さんが飛び入り参加。
ラッキーなことに、その住宅の外構を見せてもらうことができました。
その方に案内いただいた地元住民の方々にとっての裏道。気持ち良い林道でした。


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有楽町という場、時の変化


有楽町ロフトが、銀座一丁目に移転しますね。

6月11日に閉店、現在は「超引越」中、銀座ロフトは6月23日オープンだそうです、
有楽町店における個人的に感じていた魅力は、無印良品と隣り合っていたこと。
また斜向かいにはビックカメラもありますし、JR線、地下鉄有楽町線の駅からも近い。
そういった意味では、有楽町にあった方が、とても便利だったかと思います。
まぁ移転先では、東急ハンズや伊東屋が近くなるので、それはそれで便利かと思いますが。

なぜ移転か?ということですが、有楽町店近辺の再開発が近いのかもしれません。
その流れで考えると、無印良品も移転の可能性がありますね。

ロフトと無印良品が入っている建物は、元々は「宝塚1000days劇場」であり、
それを再活用したゆえ、天井の高いスケルトン空間が、
ロフトらしさ、無印良品らしさと相まった魅力を創出していたことと思います。

では劇場ができる前は、何だったのか?
都庁が新宿に移転する前の旧都庁東六号庁舎跡地です。
ちなみにJR線の西側にあった旧都庁本庁舎を含む複数の庁舎は解体され、
現在は「東京国際フォーラム」となって整備されております。
そして東側の東六号庁舎を含む旧庁舎跡地の再開発が残されている訳ですね。

有楽町というのは、歴史性ある場であるゆえ、時の変化を考えてみると面白いものです。

さらにさらに遡ると、有楽町の名前の由来は、戦国大名・織田有楽斎によるもの。
と聞いていたのですが、、、この説はちょっと薄いようです。
有楽は信長の弟であり、利休に茶道を学んだ利休十哲の一人。
愛知県犬山市にある国宝の茶室「如庵」を建てた茶人です。

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勝てるプランニング術


昨日6月18日(日)は、家づくり学校3年生『プランニング(後半)』の授業でした。

講師は、本間至先生。前半のお話は、コチラ≫
課題は、実際にある隣り合う土地に、それぞれに住宅のプランを考えるもの。
片方は旗竿地だったので、ちょっと難しそう、、、
各自課題を発表してもらい、本間先生の視点で講評してくれました。

私の印象としては、やはり旗竿地は苦戦しているな、、、と。
明るく、、、風通しがよく、、、広がりを感じる、、、と言いながらも、
本当にそうなっているのか、、、
疑問を感じるプランもあれば、なるほど!と思うプランもアリ、
同じ敷地でも色んな回答があり、それぞれに個性を感じました。

そんな中でも、本間先生の冷静さは、スゴイな、、、と。
まず「勝てるプランをつくっているのか」という言葉から始まりました。
私自身、背筋が凍りつく一言でした。優しい物言いでしたが、真剣です。

空間性の良し悪しの話は一切することなく、
徹底してパブリックとプライベートとの関係を
食べる、寝る、排せつする、綺麗にするといった4つの行為から読み解いていき、
その矛盾点を洗い出していきます。
こういった暮らしの本質に矛盾があれば、施主の心は離れていきます。

ちょっとしたことに気づけば改善できる点も多いのですが、
そのちょっとしたことに気づく気づかないの違いは大きい。
本間先生曰く、プランの上達には日頃からの心がけと訓練が必要と。

頭では分かっていても、実際に手を動かしてみると、、、
プランニングの楽しさや奥深さを知るだけでなく、
その先の実務レベルでの勝てるコツをつかむ授業であったかと思います。

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お詫びのしるし


いただきものの『切腹最中』です。

新橋にある大正元年創業の和菓子屋さんが提供する代物。
新橋のサラリーマンが仕事でミスを犯した際に、
「お詫びのしるし」として買って行かれるそうです。

店の周辺一帯が忠臣蔵の浅野内匠頭が切腹した所、
田村右京太夫屋敷跡であることにちなんで名付けられたとのこと。
という云々はあるのですが、純粋に味が良い。
皮はパリパリ、甘さ控え目、十勝産の高級小豆の香りが漂います。

お詫びにしるしとして頂いたものではありません。
ちょっと前に一緒に食事をしている時に話題となり、
先日事務所にお越しになった際、覚えていてくれて買ってきてくれました。

「お詫びのしるし」だけでなく、「切腹覚悟のしるし」としても使えます。
もちろん後者の方として使いたいものです。

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本領発揮@うなぎの寝床


3年半前にお引き渡しをした『うなぎの寝床』にお邪魔してきました。

空いていた隣の土地が売りに出され、すぐに売れてしまったそうです。
隣に建物が建って、暗くなったら明かり窓の追加の相談に乗っていただけますか?と、、、

もちろん相談には乗りますが、大丈夫です。これからが「うなぎの寝床」の本領発揮。
隣に建物が建つ前提で計画はしていますし、それでも明るく風通しの良い家ですから。
隣地に建物が建った後の室内環境の変化を見に来る楽しみが増えました。

こちらは、思い出深いダイニングテーブルです。
北海道産の水楢、樹齢の高い大径木から採れた一枚板。使い込むほど味わい深く。
建主さんと一緒に南会津まで買いに行ったもの。その時のお話は、コチラ≫

『うなぎの寝床』のご紹介は、コチラ≫

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裏路地のヤバい店@築地場外市場


「黒毛和牛、はみ出るカルビ」のポスターに惹かれて、、、

以前から気になっていた築地場外市場の路地裏のお店。
足を踏み込むのに躊躇する路地風景、
さらに躊躇する扉の向こうには階段、2階へと上がります。

勇気を出して、ついに入りました。こじんまりとしたお店。
土曜日の夕方とあって、近所の方やお得意さんが多かったように思います。
食通が集まる築地だけあって、期待大です。

名物は「はみ出るカルビ」なのですが、こちらは予約者のみ。数量限定(涙)
お店の方にそれに近い物は何?と聞いてみた所「はみ出たいハラミ」と。
網から、はみ出していますね(笑)激うま、3人で堪能しました。

お店の方にお薦めは何?と聞いたところ「裏メニューのシルクロース」と。
ロースの中でも希少な部位。文字通りシルクのような滑らかな肉質です。

他にも厚切り塩タン、ホルモン(ホソ、ハラミ、ミノ、ハツ)、、、どれも激うま。
焼き方、焼き加減、焼く順番にこだわりがあるようで、
お店の方が目の前で焼いてくれます。
1人でもリピートしたくなるお店でした。

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ここは日本か???


築地居留地のシンボル的存在「聖路加国際病院」です。

東京都選定歴史的建造物にもなっています。
基本設計はA.レーモンド、実施設計はL.V.W.バーガミニー、1933年に竣工した建物。
バーガミニーは、昨日のブログでも紹介した「お菓子の家のような家」の設計者です。

建物全体の平面計画は十字型のプランをしており、その両翼は建て替え。
エントランスから尖塔、礼拝堂のある中央部分のみが保存されています。

玄関を入るとギャラリーのような長い廊下。
病院とは思えない装いで、ちょっと躊躇います。美術館のような雰囲気です。

突き当りには基壇が設けられ、病院の創設者・トイスラー博士の肖像が飾られています。
その両脇に回り込むように階段。階段を上がった正面に、礼拝堂があります。
装飾されたRCの梁が格天井のようで、重厚でクラシックな装いとなっています。

階段脇の照明器具のデザインが美しい。

こちらは、孔雀模様の真鍮製照明器具。惚れ惚れするほど美しい。

階段を上がると礼拝堂。堂内は写真撮影禁止です。
堂内の天井は高く、交差リブボールトの本格的なゴシック様式。
礼拝堂の後方には荘厳なパイプオルガン。その音色が心に響きます。

礼拝堂を振り返ると、談話室。
パントリーも付いており、結婚式の披露宴などの会場としても使われるのだと思います。

配されたクラシックな家具。
外の緑を長めならが、優雅なひと時が過ごせます。

建物の裏手に回ると、礼拝堂の外観。デザインは、ネオ・ゴシック様式。
ここは日本か???と思う街並みを形成しています。

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お菓子の家のような家


おとぎ話に出てくるような家、お菓子の家のような家、『トイスラー記念館』です。

昭和8年に隅田川畔に建設されたもので、
平成10年に築地駅近くの聖路加国際病院の敷地内に移築復元されたもの。
聖路加国際病院の初代院長ルドルフ・トイスラーの記念館となっています。

設計者は、J.V.W.バーガミニー。中央区の区民有形文化財にもなっています。
昭和初期としては珍しい鉄筋コンクリート造(一部木造)の住宅です。

記念館脇に流れる「せせらぎ」。
災害発生時に断水した際に、透析などの医療用の原水として利用目的だそうです。
美しい水、小鳥たちが水遊びを楽しむ景色、心和みます。

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