歴史から考える その2 明治・大正の時代 | 築紡|根來宏典

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2017年11月6日(月)

歴史から考える その2 明治・大正の時代


ドイツ人建築家デ・ラランデ設計による『デ・ラランデ邸(1910年/明治43)』。

スレート葺き(当時)、マンサード(腰折れ)屋根、ドイツ下見貼りの外壁が特徴的。
明らかな洋館なのですが、その暮らし(所有者は点々としている)は、
土足だったのか?上履きだったのか?建具の設えから推理する米山先生の発想が面白い。
歴史と暮らしを読み取ると、住宅を見ることが益々楽しくなります。

こちらは、たてもの園のカフェにとしても使われており、食事も出来ます。
お茶だけでなく、軽食やドイツビールなんかも頂けます。
なんとも贅沢な時間が過ごせそうですね。

1902年(明治35)に建てられた『高橋是清邸』、総栂普請の木造2階建て。
硝子障子がふんだんに使われています。明治当時の貴重な硝子です。
建物を移築した後に耐震補強しており、その在り方から学ぶこともありました。

堀口捨巳が設計した小出邸(1925年/大正14)は、改修中で見れなくて残念。
当時のオランダの流行と、日本の伝統との折衷様式の住宅です。
小出邸については、こちらでも触れています。コチラ≫

どれも大胆かつ繊細な建物です。
現存していることに驚くとともに、
明治や大正時代の暮らしの様相を想像するとワクワクいたします。

根來宏典建築研究所