京町家といえば「火袋」。Kyoto岡崎アトリエにも火袋があります。
京町家の典型的なつくりとして、玄関である「ミセ土間」の先に、おくどさん(竈)のある「ハシリ」があります。今でいうところの台所ですね。その上部が吹抜となっていて、これが火袋と呼ばれるもの。火事の延焼を防ぐため、出火元になりうる台所上部に火を封じ込めるためのスペース(袋)。炊事の際に出る煙や熱気を逃すスペースでもあり、高窓から光を取り入れるためのスペースでもあります。密集長屋では、暗く陰湿になりがちな台所ですが、京町家ならではの工夫ですね。機能と意匠とが相まった豊かさ、歴史的に培われてきた好事例。
こちらの写真は、台所から打合せスペースを見た様子。その先には縁側と坪庭。表通りに面した木格子から風を取り込み、坪庭に抜けていきます。台所の上に火袋を残した空間構成。
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