秦家住宅と糸六+aeru@冬の京都2020 | 築紡|根來宏典

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2020年2月7日(金)

秦家住宅と糸六+aeru@冬の京都2020

江戸初期の元禄13年(1700)に薬種業を創め、昭和61年までの12代に渡り小児薬「奇應丸」の製造卸業を商ってきた秦家が下京区太子山町にあります。建物は蛤御門の変(1864)で焼失後、明治2年(1869)に上棟されたもの。江戸時代後期の京商家の趣が残る表屋造りの町家。正面の屋根付き大看板が特徴的。むくり屋根、虫籠窓をもつ厨子2階建て。今も普通に暮らしている住まい。お母様がその暮らしを丁寧に案内してくれました。内部の撮影は禁止。金文字が浮かぶ漆塗りの大きな置き看板。その存在感に魅了されていたら「看板だけなら」と、特別に撮影許可を下さいました。

 

下京は、かつて呉服商などが集まり賑わった職住共存の街。そこに店を構えるニコニコ絹縫糸『糸六』さん。明治4年(1871)の創業だそうです。通りに面したミセの間に入ると『aeru』さんが入っています。全国の職人さんと共に、0歳から大人になっても使える日用品を手掛けるブランド。玄関を共有し、奥に糸六さん。伝統を残す、活かす、伝える、糸六さんとaeruさんの和える試みに、心が和みます。