明治3年(1870)に建てられた築150年の京町家『杉本家』を見学。奈良屋の屋号で呉服問屋を営んだ住宅。京都市内最大規模の国の重要文化財。以前、前を通った時から気になっていた町家。通常は非公開。写真は数か所のみ許可。
大きな商家では多く見られる町家の形式「表屋造り」。道に面した棟を表屋と呼ぶのですが、そこにお店、奥に住居を別棟で建て、玄関と中庭を挟んだ構成。露地庭や座敷庭が見所なのですが、玄関庭、台所庭、走り庭、南洗い庭、東通り庭、東洗い庭、西洗い庭、北通り庭、蔵跡の庭といった各庭と、各棟との配置に魅力を感じます。
個人的には「仏間庭」と呼ばれる坪庭に興味深々でした。建具は、障子から葭戸や御簾に取り換えられた夏の室礼。暑さを凌ぐ知恵を拝見、体感して参りました。