路地奥に惹き込まれるようなアプローチ @うなぎの寝床 その2 | 築紡|根來宏典

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2013年12月2日(月)

路地奥に惹き込まれるようなアプローチ @うなぎの寝床 その2

夕景の様子です。

 

1階ピロティ部分の床仕上げは、豆砂利洗い出し。
幅広の方は駐車スペース、幅狭の方は人のアプローチです。
豆砂利洗い出しとは、左官屋さんがモルタルを塗る際に小石を混ぜ込んでおき、
乾き具合を見ながら表面のモルタル分を洗い出し、小石を浮き出させる手法で、
ひと手間加えることにより、手づくり感を残した仕上げとしております。

 

一般的な木造住宅の場合、1階部分にも構造的な壁量を確保するために

袖壁が設けられますが、敷地の間口が狭い場合、

車を留めると、その脇をカニ歩きですり抜けるように出入りしないとなりません。
そうすると日常生活が不便になるので、今回は構造的な工夫をし、
その袖壁は設けていないのが特徴です。

 

また狭小住宅の場合、よく道路に面して玄関ドアが付いておりますが、

子供の飛び出しや、玄関ドアを空けると中が丸見えになるとか、

好ましい玄関構えとは言えませんね。

 

今回の計画では、玄関ドアを奥の方の脇に設けていることも特徴です。
狭い敷地ながらも人の歩く距離を長くすることにより、

路地の奥に惹き込まれるような、豊かなアプローチを造り出そうと考えました。

 

外壁のクールなイメージのシルバーメタリックに対し、玄関廻りは板張りに。
その対比が「うなぎの寝床」という敷地特性ならではの、奥行き感を助長し、
人が惹き込まれるような暖かみのある演出にもなっております。

 

 

ライトアップされたシンボルツリー『シマトネリコ』の成長が楽しみ。植木のお話は、コチラ≫
足元に植えられた『フッキソウ』の可愛らしさが、写真ではお伝えできないのが、残念です。