伽藍が白かったとき | 築紡|根來宏典

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2013年2月8日(金)

伽藍が白かったとき


『伽藍が白かったとき』ル・コルビュジェが残した名著。

建築を志す者なら、誰しもそのタイトルくらいは知っているかと思います。
ただ読んでいる人は、少ないかもしれません。
理由は幾つかあるでしょうが、時代が古くて古典書となりつつあること、
初刊が1957年と古くて入手困難であることでしょうか。

第一刷発行が1957年、この本自体は1969年第一一刷発行のものです。
本書と私との出会いは2001年、神田の古本屋さんで見つけたものです。
カバーは黄ばんでおりましたが、中は美しかった。
思わず手に取り、何のためらいもなく購入。

良書との出会いは、私の財産。
古本として希少価値の高い本ですが、何のためらいもなく線を引いております。
パラパラとめくっていて、ある一文に目が留まりました。

「プランより先に制度が構成されてはならない。
世界のどの国でもプランを欠くために混乱や過ちがあるのだ」と。
今の日本の世の中に、大きな声で叫びたい!

本書は、2007年に岩波書店より文庫本として再販されております。お勧めです。

根來宏典