木材 その3 お宝発見 岡部材木店 | 築紡|根來宏典

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2012年12月19日(水)

木材 その3 お宝発見 岡部材木店

秩父から飯能に移動し、訪れたのは『岡部材木店』さん。

飯能で採れる木材は、西川材と言われます。江戸の西の川から流れてくる材が名前に由縁。
秩父は構造強度が強い材であるのに対し、西川材は化粧材としての美しさが魅力。
先述の金子さんのところは、JAS規格によるグレーディングに重きを置いておりましたが、
岡部さんところは間逆で、天然乾燥や木材の個性を活かすことに重きを置いております。
どちらが良いと言うことではなく、使用目的によって各社の個性を活かせれば良いと思います。

岡部社長が案内役。曰く、自分たちは時代と逆行している。楽しく仕事がしたいから。
事業拡大を目指さないこと。一時は20人程いた社員も現在は9人。
現在の方が、生産性、心意気、緊張感が高まり、品質向上にも繋がったそうです。
まずは、上の写真。ヘリコプターで釣り上げて搬出したという岡部社長自慢のお宝から。

メイン商品であるフローリングなどの板材。
スギ、ヒノキ、クリ、、、沢山あります。特にサワラ材の厚板フローリングは独自の製品だとか。

もちろん板材だけでなく、天然乾燥に拘った構造材もあります。
手前にあるのは今年10月から天然乾燥を始めたもの。
奥の黒ずんでいる梁材は自然乾燥2年もの。磨くと美しい木目が出てくるのでしょうね。
15~20%まで乾燥しているそうです。

原木を手で触れてみる。肌理、密度、温かみ、柔らかさが、材種ごとに異なるのが分かります。
ここで触っているのがサワラ(椹)。
温かみがあって柔らかい材の代表はスギですが、サワラの方が格段上です!
サワラは、この辺りの特産だそうですが、植林していないので、価値が高まっているそうです。

時間も遅くなり、暗くなってまいりました。
奥の倉庫では、お宝を木取り中。500年推定のネズコ(鼠子)だそうです。
岡部社長が「これ何の木だか分かる?」って聞かれるのですが、
見るの初めてゆえ分かるはずもなく・・・触って感動。
さてさて、その使い道は(笑)こんな材が使われる家に住めるなんて羨ましいですね。


『木曽五木』というブランドの木があります。ヒノキ、アスナロ、コウヤマキ、サワラ、ネズコ。
江戸時代に尾張藩より伐採が禁じられた木曽谷の木ですね。

根來宏典