贅沢な胴縁 | 築紡|根來宏典

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2021年6月14日(月)

贅沢な胴縁

群馬県前橋市で進行中の『元総社の二世帯住宅』の外壁工事の様子。近年における木造住宅の外壁のつくり方として、通気構法は重要です。室内や構造体内部の気密化が進み、壁体内の結露発生が問題となったため。その湿気を外に逃がす手段として、外壁と透湿防水シートの間に通気層を設けることが有効なのです。

 

その通気層を確保するためには、通気胴縁という木材が使われます。そのサイズは通常18×45㎜なのですが、こちらの住宅の2階部分では45×105㎜。外壁の防汚性と意匠性を高めるためのディテール。このようなサイズは、胴縁としての規格はないので、間柱を転用しています。設計の意図通りに進めてくれているのですが、材料納入者さん曰く「ウッドショックのこの時期に、こんな贅沢に木を使っている現場はない」と、、、貴重な資源です。無駄のないように使い、余った材料は納入者さんが大切に持ち帰っているそう。確かに贅沢ですね。