水鏡 | 築紡|根來宏典

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2019年7月1日(月)

水鏡

『紀州の家』西側外観の様子。田圃だった所を宅地開発されたロケーション。他の宅地から半島のように突き出た不思議な形状。地形なりに切り拓いてきた農地の歴史を考えると、自然に生まれたユニークな敷地とも言えますね。土地が突き出た分、南側の視界が開け、太陽の光を享受することができます。建物は平屋で計画。北側隣家への日射に配慮。片流れ屋根の形態、高い所はロフトになっています。西側外壁は手づくりのタイル。西日に照らされ、柔らかな表情をしています。庇は低く抑え、ヒューマンスケールなプロポーション。軒裏には親しみが持てるように紀州ヒノキを貼っています。水田に映り込む、その様相が美しい。水面に物が映ることを『水鏡』と言い、古くは平等院鳳凰堂でも見られますね。行いを正し、人の模範になるとうい意味もあります。造成前に土地を購入。造成が終わる前、周りに住宅が建ち終わる前は、イメージ付きにくいことと思いますが、近隣環境との調和、かつ土地の個性を惹き立たせることを想像しながら、設計させてもらいました。タイルのお話は、コチラ≫