次に訪れたのは、一輪草自生地「万葉植物苑」。
万葉集に詠まれている約160種の植物のうち、約120種が植わっているそうです。
川口先生が伝えたいのは、この薄暗い光景。
日当たりが良ければいい訳ではなく、植物は日蔭でも活き活き育つということ。
大切なのは、適度な湿度と風通し。
苑内は、そのための手入れが上手にされています。
都心で、これほど植生豊かなところはないかと思われます。
こちらの苑内にはビオトーブ「ホタルのせせらぎ」があります。
水辺に生息する野草や下草たち。
この瑞々しさは、太陽燦々と浴びる環境では見られない光景です。
高木の葉が重なり、足元に陰をつくる。
そこに爽やかな風が流れ、活き活きとした下草が育つ。それが自然の生態系。
植物には、それぞれに適した環境があるということ。
近年の住宅事情として、日当たり悪い住まいも多いかと思います。
でも日陰だからこそ、美しいお庭をつくることもできるということですね。
人間が快適と思う環境は、樹木たちにとっても快適なのだと思います。