ここは日本か??? | 築紡|根來宏典

築紡

築紡

loader
ブログ
ブログ

2017年6月10日(土)

ここは日本か???


築地居留地のシンボル的存在「聖路加国際病院」です。

東京都選定歴史的建造物にもなっています。
基本設計はA.レーモンド、実施設計はL.V.W.バーガミニー、1933年に竣工した建物。
バーガミニーは、昨日のブログでも紹介した「お菓子の家のような家」の設計者です。

建物全体の平面計画は十字型のプランをしており、その両翼は建て替え。
エントランスから尖塔、礼拝堂のある中央部分のみが保存されています。

玄関を入るとギャラリーのような長い廊下。
病院とは思えない装いで、ちょっと躊躇います。美術館のような雰囲気です。

突き当りには基壇が設けられ、病院の創設者・トイスラー博士の肖像が飾られています。
その両脇に回り込むように階段。階段を上がった正面に、礼拝堂があります。
装飾されたRCの梁が格天井のようで、重厚でクラシックな装いとなっています。

階段脇の照明器具のデザインが美しい。

こちらは、孔雀模様の真鍮製照明器具。惚れ惚れするほど美しい。

階段を上がると礼拝堂。堂内は写真撮影禁止です。
堂内の天井は高く、交差リブボールトの本格的なゴシック様式。
礼拝堂の後方には荘厳なパイプオルガン。その音色が心に響きます。

礼拝堂を振り返ると、談話室。
パントリーも付いており、結婚式の披露宴などの会場としても使われるのだと思います。

配されたクラシックな家具。
外の緑を長めならが、優雅なひと時が過ごせます。

建物の裏手に回ると、礼拝堂の外観。デザインは、ネオ・ゴシック様式。
ここは日本か???と思う街並みを形成しています。

根來宏典建築研究所