高野山/重森三玲 その5 本覚院 | 築紡|根來宏典

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2012年8月28日(火)

高野山/重森三玲 その5 本覚院

続いて1953年作庭、本覚院の庭。

 

 

 

 

 

 

 

 

多角形状の回廊に囲まれる中庭に作られた庭。

 

庭と床のレベルが近いのが特徴。見えているスリッパが床のレベルです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

回廊を廻ると、床と庭のレベルが逆転。
廊下はスロープになっており、庭のレベルの方が高くなったり、低くなったり。
石が上下左右に動くように配置(目の錯覚を利用)しているそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

建物と庭は、石を積んだ擁壁にて縁を切ることにより、レベル差解消。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カラクリを見ると、こんな感じ。建物と擁壁の間には、側溝が配備されております。
表だって見るところではありませんが、設計者としては見ておかないと。

 

 

勾配がきつい部分には、土留めとして玉石を敷き込み、

美しい曲線の『州浜』を描いている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2階から見下ろした庭の様子。石組は10群あります。
石の見付面を回廊側に向け、回廊に沿う形で扇状に配置されているのが分かります。