ここでの特徴は、背後の岩山であり、特に、この『明神岩』の存在に尽きます。
明神とは、弘法大師・空海を高野山に導いた高野明神(狩場明神)のこと。
この明神岩を、借景としてではなく、主石とし、石組の一部として構成。
一歩引いて見ると、全ての石組が明神岩の方に向かっているのが分かります。
明神岩は、人が登ってはならない神聖な岩で、
さつき、つつじ等の木は、全て自然に生えたものばかりとか。
逆に明神岩側から見ると、全ての石組(平たい面)が、こちらを向いております。
雲海に浮かぶ高野山の峰々を表しているそうです。
2階から見ると、背後に迫る明神岩と建物との関係が、よく分かります。
石組は、全て青石で構成されているのですが、
明神岩の前に据えられた小さな赤い石が一つ。何か意味があるに違いありません。