信州の木 その7 ナチュラルウッド | 築紡|根來宏典

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2012年7月2日(月)

信州の木 その7 ナチュラルウッド


南木曽町を後にした我々一行は、信州を縦断し、向かったのは上田市。
カラマツのフローリングや外壁に使われる板材を取り扱う『ナチュラルウッド』さん。

上田市の隣に位置する小諸市は、日本のカラマツの原産地。
カラマツは、ヤニが多くて扱いにくい材ではあるのですが、そのぶん水に強く、耐久性がある。
このカラマツを板材にするには、高い技術力と丁寧な仕事が必要なんです。
カラマツの良さは、美しい赤身と、時間が経つとともに日焼けした渋みが増すことです。

工場の外では、板材の天然乾燥させております。
綺麗に並んだ桟木。これを見れば、その工場の仕事ぶり、製品の良さが分かるのです。
頭の上にはドラム缶が載っております。ドラム缶6本=1.5tの重りです。

フローリング材。節にはパテを埋めて、綺麗な節目に仕上げます。
こうすることによって、指や靴下の引っ掛かりがなくなり、足裏が気持ちよくなるのです。

外壁のラフ仕上げ。ツルっとした仕上げより、こちらの方が塗料が絡んで耐久性が増すのです。
絡むぶん塗料の量は3倍必要となり、持ちも3倍になるそうです。

一般の人は、あまり目にすることはないと思うのですが、
キチンと梱包され、現場には搬入されます。

ウッドデッキなどに使われる材料としては、耐久性の強い外産材が多く使われますが、
国産材にも水に強く腐りにくい材があります。
クリとヒバ、そしてカラマツです。
クリは、線路の枕木に使われてきたくらい耐久性が高い材。
カラマツは、土中に埋める杭や矢板などに使われてきた材。
カラマツは、クリに比べ少し劣るが、何と言っても、その肌触りの優しさが魅力です。

根來宏典