根來宏典建築研究所

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2018年4月3日(火)

みんな笑顔です @縁の繋がる家 その16

これで『縁の繋がる家』の紹介は、お終いにしたいと思います。

 

お隣に住む祖父母は、工事の様子を温かく見守ってくれました。

おばあちゃんは、家の裏(北)とはいえ、環境が変わるのは嫌だったそうです。

でも縁側を元気に走り回るひ孫の姿を見ながら、満面の笑み。

「広いお庭ができてよかったね」「明るいお庭ができて良かったね」と。

 

おじいちゃんは、お引き渡しの夕方、早速一番風呂に。

長老が一番に入ると、今後その家は栄えるという言い伝えがあります。

まだまだ元気で長生きしてくれそうです。

 

これまで祖父母と両親は、ご実家で一緒に住んでいたのですが、

両親は、こちらの二世帯住宅に移り住むことになりました。

その両親の空いたスペースには、奥さまの妹家族が住むことに。

 

こちらの住宅には『縁の繋がる家』と名付けました。

縁側が長く繋がっているという形態的なこともあるのですが、

両親、若夫婦、子供たち、さらにお隣に住む祖父母、妹家族、

また親族が集まってくる仲睦まじい大家族であることが由縁です。

 

工事においては、監督さん、職人さんが下地仕事にかなりの時間を割き、

頑張ってくれました。仕上がってしまえば分からないかもしれませんが、

この地味な下地仕事が大切なのです。

何が違うか?って言われると説明が難しいのですが、後から取って付けた感がなく、全てが統合されているというか、一体感があって、設えに連続性があるのです。

 

現場用語に「逃げがない」という言葉があるのですが、職人さん泣かせの納まりが多く、それらが連続しています。

職人さんの手づくりだからこそ成せる技であると同時に、先を読む力が必要。それらは、職人さんの腕の見せ所でもあります。

その甲斐あって、ピタッ!ピタッ!ピタッ!と、納まりの良い住宅が完成しました。

 

木造住宅な訳ですから「職人さんの手づくり」というのは当たり前のことなのですが、

近年の住宅は、建具にしろ、家具にしろ、階段まで、、、キット化された既製品が多い。

もちろんその方が効率よく、不具合も少なく、カタログから選べるので建主さんも安心なのですが、

私個人としては、やはり職人さんによる手づくりの世界感は大切にしたい。

 

まさか血や涙は流していないでしょうが、

職人さんの流す汗の結晶は、建主さんにも伝わり、職人さんへの感謝の気持ちになると思うのです。

こういったモノづくりをする方々との「縁の繋がり」も大切にしたいと思っています。