京都東山・八坂さんの奥手にある『高台寺』。豊臣秀吉の没後、慶長11年(1606)にその菩提を弔うために夫人・ねねが開創したお寺。徳川家康が多大の財政的援助をしたので、当時の寺観は壮麗を極めたそうです。小堀遠州の庭園や、竜が昇天するがごとく掛けられた臥龍廊も見どころなのですが、建築的には利休好みといわれる二つの茶室。竹が放射状に組まれた「傘亭」と、市内を眺望できる「時雨亭」です。
明るい時間に入り、ひと通り見学。ライトアップがあるとのことで、日が暮れるまで、暫しボーっとした時間を過ごすことに。暗くなるとともに、明るい時間とは趣の異なる景色が浮かび上がってきます。傘亭や時雨亭は中には入れないので、外から見ていても内部の魅力が分かりにくいのですが、ライトアップにより内部の様子がはっきりと垣間見ることができました。これは大きな収穫です。