堀口さんに久しぶりにお会いしようと思い連絡してみました。
奥様が電話に出られ、この3月にお亡くなりになられたと、、、
これは大変なことです。
堀口さんは、東日本で唯一残っている伝統的な手づくりの引手金物の技を守る職人さん。全国でも6件しか残ってうないそうです。その多くは京都にあるわけですから、堀口さんの存在がいかに貴重だったか分かるかと思います。
堀口さんからお弟子さんがいることは聞いていたので、奥様より紹介してもらい、さっそく会ってきました。
お亡くなりになったのは急なことだったらしく、
色んな事がまだまだ整理できていないそうです。
堀口さんが残された引手金物などを見せてもらいつつ、
それを継承する菅谷さんの引手金物に対する熱い思いを語ってくれました。
堀口さんと菅谷さんがそれぞれ作った金物を並べて、その違いも見せてくれました。どちらの方が技術的に上ということではありませんが、菅谷さんの方が手の抜きどころを知らないと言いますか、仕事の丁寧さが私の目にもはっきりと分かります。それは堀口さんからもよく指摘を受けていたそうですが、それが菅谷さんの良さなのだと思います。本当にこの仕事が好きなんだと伝わってきました。
堀口さんの引手金物がどうしても欲しく、一つ分けてもらいました。
もちろん言い値。価格交渉するつもりなど毛頭ありません。菅谷さんも困った様子。
それが高いか安いかも分かりません。プライスレスなので。
美しくて惚れ惚れ。これ一つを眺めながら、お酒が何杯でも戴けます。
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