京都で手に入れた戦利品。
姉小路界隈を散策中、生活骨董品屋さんで出会いました。
大正時代に作られたソーダ硝子の「醤油さし」。
ポルトガル船の種子島漂着に伴い、西洋から伝わったガラスの文化。
硝子工芸は、江戸時代初期に長崎で開花。
その後、京都、大阪、江戸、佐賀、福岡、薩摩などに広がります。
明治には、硝子が人々の暮らしの中でも身近な存在となり、
大正には、さらに産業として飛躍した時代です。
明治維新後の文明開化により、西洋から近代的なガラス製造技術が入って来て、
当時の硝子職人さんたちは、懸命にその技術を学んだそうです。
心に留めたいのは、西洋そのものを真似たのではない「和硝子」という文化。
一点一点に対する職人のこだわり、西洋ガラスにはない温かみを感じます。
その昔のこと、日本酒や醤油は、蔵元から樽詰めで運ばれ、店先で量り売り。
蔵元から一升瓶に詰めた醤油が出荷されるようになったのは、大正初期。
昭和初期には、樽詰めと瓶詰とが同等の割合になったそうです。
ハイカラな大正浪漫を感じる硝子。
醤油を入れようとは思いませんが「一輪挿し」としてが実用的でしょうか、、、
そのまま飾っておくだけでも美しい代物です。