ハイテック建築 | 築紡|根來宏典

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2016年8月17日(水)

ハイテック建築

さて、夏休みが明けました。暑い日が続きますが、がんばろと思います。

 

夏休みは、実家(和歌山)に帰省してきました。
帰省の際に利用する『関西国際空港』、実家から車で40分ほどの所にあります。
ここは、本当に気持ちの良い空港です。

 

設計は、イタリア人建築家のレンゾ・ピアノ(1937-)。
ピアノといえば、パリのポンピドーセンター等を手掛け、
リチャード・ロジャースやノーマン・フォスターらとともに、
ハイテックスタイルを確立した巨匠の一人です。

 

 

そして、それらの技術を支えてきたのが、オーヴ・アラップ。
アラップというと、シドニーのオペラハウス(設計:ヨーン・ウォッツン)や、

日本で白紙撤回された国立競技場(設計:ザハ・ハディド)を手掛けてきた構造エンジニアです。

 

私自身、ハイテックスタイルは、そんなに好きではありませんが、大規模建築を設計する際に与えられる影響は大きく、
前職でも大規模建築の設計を担当していましたし、90年代にアラップとも何度か仕事をご一緒させてもらいました。

 

ピアノを始めとするハイテック建築家たちの作品集なんかも、何冊も持っています。
こちちの作品集は、若かりし時に買った本なのですが、
今から考えると、よくこんな高価な本を買っていたな、、、と。

 

話を戻して、私が思う関西国際空港の魅力は、動線の明解さ、空港機能のコンパクトさ、形態的なダイナミズムによる高揚感といったところ。
表現としてのハイテックスタイルが目的ではなく、
これら空間構造の分かりやすさを実現する手法としてのハイテックスタイルです。

 

日本において住宅設計をしていると、ハイテックスタイルなんて関係ないかもしれません。私自身もハイテックスタイルには影響されていないと思っていたのですが、

 

複雑な要素(多義性)を包み込む大らかな空間(分かりやすさ)は、
私の空間づくりのテーマであり、凄く影響されていることに気づきました。

 

ハイテック建築の体験や実務、アラップとの仕事、高価な書籍は、私の財産です。