最後に訪れた工場は、昭島にある「荒川木工所」さん。
いまは使われなくなってしまった道具が大切に保管されています。
こういった道具を売っているお店は、今ではありませんし、
昔は、作りたい建具に合わせて、職人さんが自分で道具を作っていたそうです。
熟練の職人さんが即席で鋸の技を披露。
工場の前に机を並べて、荒川さんによる青空教室。
限られた時間ですので、障子に絞り、その形状や組手のことを、
歴史から現代的な視点までを踏まえて、分かりやすく教えてくれました。
框の仕口は、サンプルを使ってホゾ形状を解説。
昔は、建具自身もバラして再利用できるように、
接着剤や釘を一切使わない仕口が工夫されていたそうです。
いくつかの建具屋さんを廻ってきましたが、どこが良いということではありません。
建具屋さんごとに得意、不得意があったり、こだわりどころが違います。
もちろんコストにも関係してきます。
手加工が良いのではなく、機械加工とのバランスを、どう図っていくかが大切です。
5年前に荒川さんに教えてもらった『建具製作教本』。
設計者の知識を、建具屋さんのレベルまで高める必要はないかと思います。
ただ、あるレベルを知らないと、本物のデザインができませんし、
そのデザインを作ってくれる職人技術を知らずして、本質的な実務は成り立ちません。
お勉強の後は、楽しいバーベキュー。
よく学び、よく食べた一日となりました。
建具業界は、今厳しい状況にあります。
今の住宅で使われている殆どの建具は、既製の工業製品。
建具職人が必要のない時代となっており、建具職人は後継者不足。
でも荒川木工所さんは大丈夫です。後継者がいますので。







