創造の連続性 | 築紡|根來宏典

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2016年6月30日(木)

創造の連続性


タウト設計の「熱海の家」の隣地には、隈研吾さん設計の「水/ガラス」。

21年前に竣工した建築です。
当時は、ある企業の迎賓館として建てられたもの。
現在は、4組限定の温泉旅館として使われています。

上の写真は、ウォーターバルコニーに浮かぶラウンジ。
ラグジュアリースイートが2室あり、夕食か朝食を交代で使えるそうです。

ラグュアリースイートが2室に、スタンダードルームが2室。
もちろん、4室とも絶景。
こちらは、ラグジュアリースウィートの様子です。

4組限定なのに、大浴場があったり、バーがあったり、大広間もあります。
広間の襖は、竣工当初より入れ替わっています。
雅ではありますが、この襖絵に馴染む空間って凄いことだと思います。

もちろん完成当時、こちらの建築は、専門誌などで拝見しています。
私自身、隈さんの建築や思想は、半分好きですが、
半分は受け入れることができません。

特に、こちらの建築は物質的な存在のなさが好きではなく、
実はあまり期待せずに訪れました。
ところが実際に行ってみると、ため息が出るほど凄さ。
写真では伝わってこない海との一体感、浮遊感に魅了されました。

計画にあたっては、もちろんタウトの「熱海の家」を訪れています。
特にフレーム、エッジに対する強い関心を持たれたそうで、
直接的な表現ではなく、暗喩なオマージュを体感することができました。

タウトは、もちろん「桂離宮」に強い影響を受けています。
「桂離宮」から「熱海の家」へ、「熱海の家」から「水/ガラス」へ。
創造の連続性に思いを膨らませ、帰路に立つのでした。

根來宏典