アプローチの様子です。
写真右手が前面道路。その道路沿いには生垣。
その生垣と建物との間に並行してアプローチが延びています。
床には、300×600mmの深岩石を敷き詰めた石畳。
白い塗り壁の外壁に、プライバシーを守るべく木製の連子格子。
格子は全長13メートル。その連続感は、見応えがあります。
足元に置かれた行燈とともに、奥へ奥へと導かれる雰囲気を醸し出しています。
突当りを左折すると、白壁から板張りの外壁へと趣を変えます。
玄関ドアも同じ板材で製作しているので、一体感があります。
正面には、芝生敷きのお庭。
軒先の梁は現しており、奥へと向かう期待感を高めます。
平屋の住宅ですので、外壁の周長は長くなります。
その特徴を活かし、外壁に沿って回り込むように長いアプローチを設えました。
このように道路と建物との間に十分な距離(引き)が確保できなくても、
その狭さだからこそ味わえる路地空間だと思います。
道路から直ぐに玄関があった方が便利かもしれませんが、
このようにアプローチを長くとることは、来訪者が脚を進める期待感を高めますし、
仕事から帰宅した際のオンオフを切り替える場ともなりますし、
子供たちの道路への飛び出しを防ぐことにも繋がります。
そして、何よりも心にゆとりが生まれることと思います。