家づくり学校1年生『環境から考える』 | 築紡|根來宏典

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2015年10月26日(月)

家づくり学校1年生『環境から考える』


10月25日(日)は、家づくり学校1年生の第5回目『環境から考える』の授業でした。

講師は、ゲストの山田浩幸先生と、家づくりの会の半田雅俊。
山田先生は、設備設計事務所/yamada machinery officeを主宰する設備設計者。
設備設計には大きく、電気設備、給排水設備、空調換気設備に分かれ、
山田先生の専門は空調換気設備です。

「エアコンのいらない家」を著した、ちょっと変わった方です。詳しくは、コチラ≫
変わったという言い方は失礼なのですが、
エアコンのいらない家が設計できたら、その件に関して設備設計者は必要ありません。
自分の存在を否定しているようなものですね、、、
そこがユニークで、講義は楽しく、人間的な魅力を感じる方です。

人間にとっての快適さを決めるのは、温度や湿度だけではなく、
気流、放射、活動量と着衣量をも含めて明快に説明してくれました。

これらを理解した上で、まずは周辺環境(方位、接道、近隣建物など)に対して、
窓、吹抜け、階段、建具、、、等の配置と、日射の取得と遮蔽との関係をどう設計するか。
つまり、空調機械に頼らない家を建てるには、
建築計画(断面をも含めたプランニング)が最も大切になります。

これらには季節も関係してきます。特に夏の暑さ対策は重要。
夏至と、その前後と、庇との関係を誤解している設計者は多いのだとか、、、

そして半田さんのお話もユニーク。
ユニークというのは、面白いという意味ではなく、独自性があるという意味です。
近年、エコ住宅が流行っておりますが、かなり早い段階から様々な試みをしてきております。自らの体験を通して、論理的かつ明快に、多くのこと惜しげもなく伝授してくれます。

半田さんの省エネ住宅に関する設計のアプローチは、
①外構で工夫する⇒②建物で工夫する⇒③設備機器の力を借りる。
設計に当たっては、まずは外構から考えるという点に、大きな刺激を受けました。
そして最後の「借りる」というところがポイントだと思います。

お二人に共通しているのは、環境を読み取ってデザインすること。
とても感銘を受けた、とても実利的なお話でした。

これまでの家づくり学校の報告は、コチラ≫

根來宏典