
学生の頃には、先生の著書『プレゼンテーションテクニック』を片手に、自分らしさを表現すべく設計課題に打ち込んだものです。さらに修行時代には、同じく先生の著書『建築家への道』を読んで、建築家への夢を馳せました。同著は、まだ駆け出し時代の内藤廣、北山恒、新井清一、小嶋一浩、妹島和世、鈴木了二、坂茂といった若い建築家7人のお話。皆、スター建築家になりました。先生のことを『吉田さん』という方もいますが、私にとっては教科書のような方。『吉田先生』としか呼べません。心底。
先日、先生の自宅兼アトリエ『チキンハウス』に建築家数名が招かれ、本作品集の販売促進会が行われました。先生曰く「出版祝なんて、とんでもない」「出版させていただいたことに感謝です」と。東海大学名誉教授にもなっている先生ですが、まったく偉ぶった発言はありません。先生の茶目っ気たっぷりのトークに包まれ、チキンを食しながら、チキンハウスを堪能。すっかり時間を忘れて遅い時間になってしまいました。最後に出された奥さま手作りのドライカレーが、とても美味しかったです。


