2階の寝室。写真手前が畳の間、奥が板の間になっており、四枚の引戸で空間が仕切れるようになっています。ベッドではなく、畳に布団を敷いて寝るスタイル。奥の収納の中には婚礼家具が入っており、折戸を設けて空間との調和を図っております。
照明は、間接照明や裸電球を多用したシンプルな計画としております。実際、本を読む時などは暗く感じます。その際は、手元灯を活用してもらうようにしております。
元々奥さまが建築家との家づくりに期待を持ち、ご主人は建売で良いんじゃないの?って感じでした。ご主人はあまり乗り気しないまま始まった私との家づくりでしたが、打合せには毎回参加してくれましたし、現場にも何度も足を運んでくれました。
あまり要望や口を出さない言葉少ないご主人でしたが、住み始めて「こんなに素敵なおうちに住めるなんて・・・と毎日思っています。お店のほうも期待以上にすばらしくきれいになって、本当に満足しております。」と。心に沁みる嬉しいお言葉です。
先日の福島県建築文化賞の表彰式にも、お仕事を休んで駆けつけてくれました。もちろん賞状を受け取ったのは、ご主人さまでした。私の方こそ、素敵な思い出をありがとうございます。