根來宏典建築研究所

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2011年10月4日(火)

赤城山に向かって @対岳荘 その7

LDKから赤城山側の外の景色を見た様子です。

 

開口部については、当初より建主さんの要求がありました。
「大きな窓、出来れば境目なしの額縁のような。ただし風通し良く、空調に頼らない。利根川のせせらぎも聞きたい」と。
既成品サッシでは要望に応えられないので、木製特注のオリジナルで制作しました。
9尺のFIX窓と、3尺の引戸の組み合わせ。高さは2400mmです。
フレームレスの大開口と、風を取り込むテラス出入口。スッキリと実現しました。

 

床は『メープルの無垢フローリング』。
床暖房を採用しているので、通常の無垢フローリングは使えません。

 

 

そこで今回は、無垢の繊維方向を交互に貼り合わせた3層フローリング。
反り、膨張、伸縮などの安定性が良いので、幅154mmの幅広材として使え、高級感があります。
色は、基材を真空釜でサーモ・加熱処理することにより出した自然なダークカラーのアメ色。
芯までアメ色なので、傷を付けてもアメ色です。着色料は一切使用しておりません。
仕上げは、亜麻仁油ベースの体に優しいワックスで、木の質感を大切にしております。

 

天井は『煤竹』。一本の長さは約5.4m。もちろん、そんな長い竹は無いので、サヤ管状に繫いでいます。
節の所でジョイントしているので、全く繋目は分りません。
竹は自然の物なので、決して真直ぐではありません。太さもマチマチで、節もあります。
天井に貼る際に、矯正しながら、ラインを出して、しっかりしたステンレスビスで丁寧に貼っていきます。
職人さんが手間を掛けた美しい天井です。

 

床や天井の貼り方向は、通常、長手方向に貼るのですが、ここでは反対に短手方向に貼っております。
これは大きな開口部に面したテラスと、さらにその向こうに存在する赤城山への視線の方向性を助長するためです。

 

麓に流れる利根川の流れに耳を傾け、緑の絨毯のように広がる木々の上に浮かび、
ただただ、赤城山に向かって身を委ねる。そんな空間を目指しました。