花街島原に建つ角屋。江戸期の饗宴・もてなしの文化の場。今の料亭にあたる業種の店で、2階へお客様を揚げることから「揚屋」と呼ばれるようになったそうです。玄関は華やかな赤壁がお出迎え。室内には白漆喰、聚楽壁、浅葱色の九条土壁、黄色の大津磨などが使われていました。1階座敷は広庭や茶庭に面した広々とした空間であり、大宴会の場。茶会や句会なども行われ、文化サロンの役割も果たしたそうです。調理場、そして竈も充実。大規模な建築で、通りに面した外観の格子は圧巻です。2階にも揚げてもらったのですが、写真撮影は禁止。たくさんの蝋燭を灯したため、天井や襖などは真っ黒に煤けていました。

