究極の空間を求めて | 築紡|根來宏典

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2022年12月5日(月)

究極の空間を求めて

大山崎に行った目的は、コチラ。”ついに来た”という思いです。感動。

 

書院から縁、縁から露地へ。蹲踞を垣間見つつ、延段、飛石を経て、土間庇へ。内部は二畳隅炉の茶室。躙口正面には洞床。藁スサを表面に浮かべた荒壁仕上げが美しい。躙口は、その後に作られたものより大きく、試行錯誤の過程が感じられます。その大きさが、かえって極小さを惹き立てているようにも感じます。窓は少ないため暗く、空間に深みを感じます。炉は大きく、入隅の柱は塗回し。ちょっとした寸法体系やディテールが空間に与える影響が読み取れます。次の間(一畳板畳付)の釣棚、勝手(一畳)の三重棚も見どころであり、茶事の流れに想像が膨らみます。

 

利休が生み出した究極の空間を、肌で感じてきました。