こんな時だからこそ。 | 築紡|根來宏典

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2021年5月17日(月)

こんな時だからこそ。

先週末、NPO法人「家づくりの会」が主催している第12期家づくり学校4年生の最終発表会がありました。1年生は座学、2年生は素材や技術の探訪、3年生は自ら考える力を培う演習。4年生はスタジオ制で、泉幸甫スタジオ、川口通正スタジオ、高野保光スタジオに分かれました。

 

スタジオとなるアトリエ事務所に通い、1~3年生で学んだことを自身の中で統合しながら、一年を通して一つのプロジェクトをまとめます。今年度はコロナ禍により、特別な年となりました。1年先延ばしにすることも考えられましたが、その時間がモッタイナイ、こんな時だからこそ力を蓄えるチャンス等、受講生の思いは様々でした。先生方もそんな思いに応えるべく、相当な時間を費やしてくれました。

 

課題出題者は諸角敬、司会は萱沼宏記によって進められました。課題への要求に対し、リアルな提案が求められます。空間デザイン、快適さ、機能的な動線計画への期待に応えるのは当然のことです。さらには耐震、温熱環境、素材、耐久性、可変性、バリアフリー、ディテール、外構、街並み、経済性、、、それら全てを基本的なこととして抑えねば、リアリティを感じません。いわゆる大学の卒業設計とは異なり、そこが家づくり学校の目指すところであります。今年度の4年生進級者は9名。独立して普段から自己の責任で住宅設計に従事している人もいれば、ほとんど従事していない人もいます。皆さん働きながら、集大成として、この課題をまとめ上げました。

 

例年ですと、発表会には講師陣はもちろんのこと、1年生~3年生、OB&OG達も参加できます。緊急事態宣言中につき、人数を絞っての開催。他の人はWeb会議システムを使っての参加。私も駆け付けたい気持ちなのですが、我慢してオンラインで参加しました。人の発表を聞くことは、とても勉強になるし、刺激になり、自身の目標設定にもなります。講師たちの多角的な質疑や意見が飛び交い、多様な価値観に気づく場でもあります。受講生たちは、住宅設計が上手になりたい、住宅設計で飯を食っていきたい、住宅設計で自分らしく生きたいとの思いで集まってきている面々。私も毎年参加しているのですが、本当に得ることの多い場なのです。

 

卒業生の皆さま、本当にお疲れ様でした。おめでとうございます!こちらの写真は、家づくり学校公式ブログより拝借。興味ある方は、そちらを覗いてみて下さい。通常の授業の様子も報告されています。コチラ≫

 

全員が4年生まで進むわけではありません。仕事、建築士資格受験、産休・育休など、学生個人の状況は様々。みんな社会人ですから。休学や復学もOKで、目的に応じた各学年ごとの修学システムをとっています。家づくり学校は、講師陣も各学年も、OBもOGも垣根を越えて、みんな仲が良い。情報交換をはじめ、課外授業、見学会、修学旅行などを通じて、学年を超えた交流も活発です。みんな家づくりが、もっともっと上手になりたい向上心を持った仲間なのです。

 

第13期は8月開講です。受講生募集が、そろそろ始まります。共に学び、切磋琢磨し、設計力を高め合う仲間を見つけに来ませんか?家づくり学校公式サイトを要チェック。コチラ≫