根來宏典建築研究所

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2021年2月12日(金)

露地庭 紡|紀州のセミコートハウス その4

貴賓口の先は、さらに回り込んで進める露地庭。露地庭とは茶庭であり、茶室へと至る園路のことを言いますね。先にあるのは茶室ではなくバーベキューテラス。そのテラスを現代的な”おもてしの場”と見立てた空間構成。

 

120×120×600㎜の芦野石(割り肌)を放射状に散らしたモダンなデザインで、飛び石代わりに設えました。周りにはグランドカバーとしてのタマリュウ、板塀の足元にはヤブラン、ギボウシ、ツワブキなどが植わっています。植栽が茂るともう少し雰囲気がよくなると思います。

 

下の写真は、露地庭を見返した様子。濡縁は腰掛待合の役目も担っています。素材は炭化処理したタモ。耐久性を高め、埋もれ木(神代)のような色・質感が特徴。着色ではない自然の色。薬品を一切使っていない(塗装もしていない)こと、防腐・防虫に優れ、反り・伸縮・歪みが少なく、ヤニ・アクが生じないといったことがメリット。針葉樹に比べ、広葉樹の場合は割れやすいので、ビスは打たずに施工。デッキ小口を溝堀加工し、目透かしに仕込んだ金物に引っ掛ける納まりにしています。

 

敷地沿いには同じく炭化処理した国産杉の板塀を周しております。180×30mmもある幅広厚板の材を使っています。笠木の下地も180×30の同材を用い、板金を被せ、強い勾配を付けて水を切っています。杉の優しい風合い、幅広厚板の重厚感、板金のエッジを効かすことにより、意匠性と同時に板塀の耐久性を高めています。