ビル谷間の異彩 | 築紡|根來宏典

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2020年12月18日(金)

ビル谷間の異彩

汐留の近代的なビルの谷間で異彩を放つ建築。明治5年(1872)、日本で最初の鉄道が新橋と横浜との間で結ばれました。その旧新橋停車場の駅舎。文明開化の象徴として親しまれたそうですが、関東大震災によって焼失。当時は木造石張り、現在はRC造石張りとして、2003年に復元。歴史監修は東京大学の故・鈴木博之(1945-2014)が担当し、正確を期しているとのこと。外壁は伊豆斑石ということが特定できたそうですが、入手不可。代用されたのは同じ凝灰岩の札幌軟石。強固さを求められる基壇には、たぶん神奈川県産の本小松石(安山岩)赤目の割り肌。強度を高めたい角や開口部廻りには、準硬質な白河石(安山岩質溶結凝灰岩)。白河石は福島県で採れる石、栃木県で採れると芦野石。私も好きな素材。芦野石いろいろのお話は、コチラ≫

 

建物背面にはプラットホームと線路も再現。15分ごとに行われている光のショータイムにて、蒸気機関車から新幹線の時代へとタイムトラベル。