環孔材と散孔材 | 築紡|根來宏典

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2020年7月9日(木)

環孔材と散孔材

フローリングのサンプルを幾つか取り寄せてみました。左上からミズナラ(北海道産)、タモ(北海道産)、ミズナラ(秋田県産)、ケヤキ(秋田県産)、ヤマザクラ(秋田県産)、オニグルミ(秋田県産)、ブラックウォールナット(外国産)、サワラ(埼玉県産)です。サワラは針葉樹、その他は広葉樹です。広葉樹は北東北より北、針葉樹はそれより南に広く分布していますね。

 

広葉樹の中にも「環孔材」と「散孔材」があるの御存知ですか?前者はナラ、タモ、ケヤキが代表的、後者はサクラ、クルミ、ウォールナット、カエデが代表的です。木の断面を見ると一目瞭然なのですが、前者は水や養分を吸い上げる導管が年輪に沿って環状に並んでおり、後者は年輪に関係なく散在しています。この違いが、肌触り、暖かみ、硬さ、木目の美しさに影響します。環孔材の方が木目がハッキリと表れ、散孔材は木目が淡い特徴があるのです。

 

取り寄せるサンプルは無塗装のもの。ウチがよく使う塗料の仕様としては、針葉樹には桐油、広葉樹には亜麻仁油を主成分とした浸透性オイルを塗ります。深みある飴色になり、木目が浮かび上がり、しっとりとした仕上がりになるから。どちらもワックス系ではないので、滑りません。どちらも2回塗り。1回塗って拭き取り、2回目を塗って拭き取り。この拭き取りが大切。自分で手間をかけてやると、サンプルにも愛情が湧いてきます。

 

外出自粛、できることなら未だ未だ必要そうですね。STAY HOMEの楽しみ方のひとつです。