『紀州の家』外部木製建具の枠をこしらえる様子です。アルミや樹脂サッシとは異なり、大工さん、板金職人、建具職人、塗装職人、ガラス屋さん、金物屋さん、素材納入者方々の合作になります。
材種はピーラー。古木の良材(年輪幅の狭い大径木)をピーラーと呼びます。日本ではベイマツと呼んでいますが、日本のマツと同属ではなく、トガザワラに属します。葉がトガ(栂)、材がサワラに似ているからトガザワラ。紀伊半島(和歌山、三重、奈良)及び高知の限られた地域に自生しているのですが、蓄積量は少ない。ゆえにピーラーは重宝し、目の通った柾目は建具材に適しています。
それにしても見事な材を入れてくれました!見積時に「すごい立派なのが入っているね」と言ってしまったのですが、それ以上、口を出さなかったのは正解でした。
木製建具は、耐久性や反りのことを考えると、良質な素材を手に入れたい部位。
そんな素材を現場に合わせて加工する大工さん。長物ゆえ、素材納入者の方や見習い監督もお手伝いしてくれます。
見ているこちらも緊張。立場それぞれありますが、それぞれの思いを込めて作り上げられていきます。
ちなみにこちらは外部敷居ですので、板金を被せるのですがね、、、モッタイナイ。。。現しで使いたくなくなる見事な材なのです。