日本建築学会関東支部研究発表会に参加してきました。発表者としてではなく、優秀研究報告集と若手優秀研究報告賞の審査員というお役目。毎年お断りしようと思いつつ、ここ十数年お引き受けしております。学術的な研究発表の場というと、現在置かれている実務の世界とは掛け離れた印象もありますが、私自身この場を通じて育てて頂いた人間。研究者の道には進んでおりませんが、今でもこの場に感謝しています。

研究とは知の探究であり、思想確立の場でもあります。社会に出ると利益追求という現実的な仕組みに絡め取られ、自身を見失ったり良識な判断が出来ない状況に直面することもあろうかと思います。しかし自分が自分でいるためには、自身の信念を貫く精神力とともに、それを支える客観的思考力が必要です。私自身まだまだ未熟ではありますが、そういったことに気づかされた場でもあるのです。