日本建築学会のギャラリーで開催されていた『広瀬鎌二建築展』。
11月22日(木)~26日(月)開催で、昨日の最終日に行ってまいりました。
前日、広瀬事務所出身の山本成一郎さんと一緒に古建築を巡り、
展示会のこと、広瀬先生のことはお聞きしておりました。
また展示会場では、武蔵工業大学・広瀬研出身の平賀竜之助さんが居らっしゃり、
丁寧な解説のもと、拝見させていただく機会に恵まれました。
広瀬鎌二(1922-2012)といえば鉄骨造であり、代表作のSH1の原寸鉄骨フレームが展示。その鉄骨の細さに対する前評判を耳にもしておりました。
もちろんその細さをはじめ、プロポーション、ディテール(仕口)といった面で、
ため息が出る美しさであり、その場に何時間でも身を委ねたい気持ちになるのですが、それらの生成プロセスに目を向けると、日本の伝統建築に遡ります。
広瀬先生は伝統的な日本建築の探究者でもあり、
その調査や考察は、著書「伝統のディテール」などにもまとめられています。
日本の伝統建築はもちろん木造なのですが、建築の技術や生産面を通史で考えると、
特に日本においては木造と鉄骨造は不可分な関係性かと思います。
そういった面々が展示されている設計図(原図)からも読み取ることが出来、私自身も伝統を現在に活かす設計をもっと意識的に取り組みたい思った次第です。