11月4日(日)家づくり学校「特別構造ゼミ」6回目の授業がありました。
まずは地震発生メカニズムや震災教訓を解説しつつ、構造設計に対する課題として、無筋基礎の破壊、耐力壁の偏在、筋交い座屈、水平剛性の不足、液状化(その修復方法まで)、木材の腐朽とシロアリ、金物の腐食、金物の破壊性状、さらには造成による擁壁のトラブルまで、山辺豊彦先生の豊富な経験を通してご教示くださいました。
耐震設計に対する理解が曖昧になっている設計者が多いことと思います。
大地震時の損傷状況(震度と損傷ランク)のこと、建築基準法と品確法との違い、、、こういったことは、耐震設計の理念として押さえておかないと、世間の誤解を招き、トラブルになる恐れがありますね。
本構造ゼミでは、これまで木造の軸組について取り組んできましたが、
今回は特に地盤と基礎について力説くださいました。前回までの授業の様子は、コチラ≫
近年、軸組に対する耐震への意識は高まっているように思います。
しかし地盤や基礎に対しては如何でしょうか、、、疎かになっている設計者も多いかと思います。
建築基準法の告示に、基礎に関する規定は定められておりますが、はたしてそれで大丈夫なのでしょうか、、、
気付いている方も多いと思いますが、簡易的ですよね、、、人通口によって地中梁が切断されている事例も多く見受けられます。
また鉄筋の結束や、コンクリートの打設要点まで丁寧に解説くださいました。
さらに目から鱗だったのは、地盤調査データの読み取り方。地盤調査会社に丸投げではありませんか、、、
意匠設計者でも推定圧密沈下量を簡単に読み取ることができるのですよ!
こういったことを知っておくと、地盤補強の必要性を地盤調査会社任せではなく、設計者自らが判断することも可能になるのです。