「築地市場の営業は、本日12時を持ちまして、全て終了しました」
10月6日、そのアナウンスを、場内市場の中で聞いていました。
挨拶を交わす人、一本締めをする人たち、記念写真を撮る人たち、
最後の築地市場を目に焼き付ける人、その家族、その子供たち、
黙々と掃除をする人、午後からの引越に向けて腹ごしらえをする人、
包丁を研ぐ人、最後まで商売をする人、お得意さんと電話で取引する人、
「向こうの勝手が分からないから、約束できないや」との声も聞こえてきます。
私なんぞに「ご苦労さん」と声を掛けてくれる人もいます。
思い思いの瞬間を迎えつつも、築地市場への感謝の気持ちは、皆一緒のようでした。
最後の最後に残っていたマグロの仲卸「大信(おおのぶ)」さんの生本マグロ。
この味、忘れることはないと思います。