手加工と機械化の狭間 | 築紡|根來宏典

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2018年9月19日(水)

手加工と機械化の狭間

9月15日(土)は、家づくり学校2年生の第4回目『建具』の授業でした。

 

引率講師は、家づくりの会の松本直子先生。
はじめに訪れたのは、埼玉県ときがわ町にある『畑産業』さん。

 

建具業界においても、その製作現場はコンピューター化が進み、

NC加工機を導入している工場が多い。

こちらの工場でもNC加工機を有しているのですが、

できれば手加工にこだわり続けたいと考えているそうです。

 

 

 

なぜ手加工にこだわるか、、、

こちらは障子の組子のサンプルなのですが、面取り障子といい、手の込んだもの。

手加工とNCで加工したものの違いを見せてくれました。

 

こういった難しい仕口を手加工すると、手間や時間が掛かり過ぎてしまいます。

NC加工機を使うと、もちろん早く、精度も良く出来るのですが、

それらは手加工の知識や技術あってのこと。

 

コンピューターを使うのは人ですし、仕口の形状や組み方を熟知していないと、

高度なコンピューター技術も有効に活用することはできませんね。

 

 

工場の隅では、若い職人さんが丹精込めて工具を研ぐ姿がありました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続いて訪れたのは、埼玉県熊谷市にある『栗原木工所』さん。

こちらも伝統的な建具を得意としている建具屋さんなのですが、

どちらかというとNC加工機を積極的に活用している工場です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こちらは欄間などの組子。

菱物や亀甲物など、多様な組み方がありますが、

こういった組子の仕口は、同じ形状の繰り返しであり、

NC加工機を使うことの有用性はいうまでもありませんね。

 

 

 

 

 

 

 

 

NC加工機を導入していると聞くと最先端工場のようにも聞こえますが、

最後のヤスリがけは、人の手作業。

新しい技術を取り入れつつ、丁寧に仕上げている様子を垣間見ることができました。