
現在の帝国ホテルの中にあるクラシックなバーです。
旧帝国ホテル(ライト館)は解体されてしまいましたが、当時の面影を残す場所。
こちらの大谷石とテラコッタの壁は、当時のまま。本物です。

レプリカではなく本物。

バーテンダーの方が、一冊の本を出してきてくれました。
建築関係の人間だと、すぐ分かっちゃうんでしょうね(笑)
旧ホテル解体前に早稲田大学の明石先生(1901-1986)が行った実測調査の記録。
村井先生(1928-2016)が撮られた写真に見入る至福の時間。
村井先生は、丹下健三や白井晟一らの建築を撮られていた方。
私の師も村井先生に撮ってもらっています(もちろん私の担当物件も)。
私も村井先生に写真を撮ってもらうことを夢見て独立したのですが、もう叶わぬ夢。

戴いたのは「コンビーフと茸のサンドイッチ」。
ライトデザインのモチーフが描かれたプレートに載っています。
比較的お若いバーテンダーの方に、ここで何年働いているのか尋ねたところ、13年とのことで「けっこう長いですね」とお返ししたら「いえいえ私なんてどんでもない。まだまだです。親子3代で来られるお客様もいますから」と。
こちらのバーで働いていることへのプライドを感じた次第です。

