根來宏典建築研究所

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2018年7月6日(金)

命もいらず名もいらず

小説は読まないのですが、、、山本兼一さんの著作は別。はじめて読んだのは『利休にたずねよ』。山本氏の描く利休の世界観に惹き込まれ、立て続けに読んだのが『火天の城』。信長に安土城の築城を託された棟梁父子のお話で、スリリングな内容。前者を静とするならば、後者は動。建築に関わる人間としては(自身の生業に照らすという意味で)後者の方がより惹き込まれます。

 

そして最近『命もいらず名もいらず』を手に取りました。そのタイトルに惹かれ、読んでみることに。幕末から明治にかけての激動を駆け抜けた山岡鉄舟のお話。日本をどうする。お前はどう生きる。という鉄舟の自問(静)と立ち振る舞い(動)との掛け合いは、現代社会に生きる己の葛藤に勇気を与えてくれます。

 

自分のために生きる。天下のために生きる。この二つは表面的には矛盾しているように思えるが、じつは、まったく矛盾などしない。同じ一つである(本書より引用)。