昨日9月6日(日)は、家づくり学校3年生の授業、本間至による『プラン』でした。
講義と課題提出の前半と、その講評会の後半との2回1組の授業で、今回はその後半。
本間さんから与えられた課題は、二つ。
一つは、フランク・ロイド・ライトのポープ邸、
ルイス・カーンのフッシャー邸、エシェリック邸、コーマン邸
吉村順三の田園調布の家、山中湖の山荘、久我山の家、青山の家、代々木の家、
といった名作のプランを読み解くこと。
建築雑誌などを見ていると、どうしても写真に目が行ってしまいます。
また解説文を読むことによって、受け身になってしまいます。
そのことによって、自身の力でプランを読み解くことが御座なりになり、
目に入ってくる情報だけで、自分の評価軸が持てない人が多いのではないか、、、
写真や解説文なしでも、プランに込められた設計者の意図をどれだけ解読できるか、、、
それを習慣づけて欲しいという、本間さんからの意図です。
学生達それぞれが前に出て、自分なりのプラン解読を発表します。
動線であったり、ゾーニングであったり、パブリックとプライバシーであったり、、、
解読の軸はそれぞれで、他者と自分の解読の仕方の違いに新しい発見があったり、、、
とても有意義な発表会であったと思います。
もう一つは、本間さんが実際に建てた住宅の土地にプランを考えてくること。
狭い土地に2階建ての住宅と、広い土地に平屋建ての住宅の2つ。
それぞれに家族構成と要望は、もちろん提示して。
同じく、学生それぞれが前に出て、自分が考えてきたプランを発表します。
それに対し、本間さんが一つ一つ丁寧にアドバイスしていきます。
一般的には、狭い土地は難しく、広い土地は何でもアリと思われているかと思います。
発表を聞いていて私が感じたのは、狭い方の土地はそれなりにプランが纏まっているのですが、広い方の土地はイマヒトツ、、、
その理由は、いくつかあるかと思いますが、
狭い土地は、諦めざるを得ないことも多く、
必要諸室を落とし込めば、それなりのプランは作れます。
それに対し広い土地は、諦めることは少なく、プランニングの可能性は広がります。
その広がりに対し、自身のプランニングにおける軸がない人は、
プランのアンバランスさや、迷いに繋がっているのではないか?と思いました。
本間さんの言葉を借りるなら「構成美」というやつです。
全員の発表が終わった後、本間さんが実際に作ったプランの実例も発表されます。
一同、感嘆、、、ため息が出るほど、美しい!!!
自分たちが考えたプランのモヤモヤしたところが、見事に解決されておりました。
本間さんから学生たちへの最後のメッセージ。
実務において「自分が住みたいか?」「言い訳のないプランか?」
そのことを考えて、自信を持って、施主にプレゼンして欲しいと。