曼殊院 | 築紡|根來宏典

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2014年6月17日(火)

曼殊院

続いて「曼殊院」。詩仙堂と比べて、書院は広く、天井も高い。

 

見どころは、大書院と小書院の雁行プランと、その南面に広がる枯山水。
これらの演出を美しく見せているのが軒先の意匠。
樋が設けられていないのも、その一つ。

 

 

 

 

 

 

 

当然、そのためには建築的な工夫があるはずです。
足元を見ると、床下に土が盛られ、土台の位置が高く作られています。

 

軒先の雨が落ちるラインに沿って砂利が敷かれ、
その延長線上に「梟の手水鉢」が置かれており、

そんな遊び心も楽しい仕掛けだと思います。

 

 

 

 

 

 

縁側で佇んでいると、お坊さんが枯山水の砂紋をつくる熊手を見せてくれました。
これが結構重い、、、
受け取っているのは、京都在住の建築家仲間の安井さんのお嬢さんです。

 

楽しみにしていたのが、名席「八窓軒」。
解説つきで入席したのですが、感動はイマ一つ、、、

 

8つの窓など意匠的に凝ってはいるのですが、答えを聞いてしまうとね、、、
やはり茶室は、自分で読み解くものだな~と思った次第です。
そこに主人との会話に楽しみが広がるのだろうな~と。
ちなみに八窓軒は撮影禁止です。

 

瓢箪型の引き手金具。

「文化財です、触らないで下さい。」と言われても、、、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

物凄い、雨が降ってきました、、、しかも、結構長い時間。
曼殊院といえば、秋の紅葉。でも、雨の曼殊院も素敵でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

軒先から流れ落ちる滝のような景色は圧巻。
やはり深い庇って、良いな~と感慨に耽りながら、水の流れを観察。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

中庭の枯山水にも水が流れておりました、、、
中庭には排水設備などはありません。でも大丈夫。
床下や敷地全体に流れる雨水処理の仕組みが見れたのは幸運でした。

たいへん勉強になりました。