日本建築学会教育賞 その5 教育活動を通した社会への貢献の程度 | 築紡|根來宏典

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2014年4月23日(水)

日本建築学会教育賞 その5 教育活動を通した社会への貢献の程度


最後に『教育活動を通した社会への貢献の程度』を紹介いたします——————————–

大学を卒業後に社会を経験した後、もう一度学びたいと思っている者は多い。
非住宅系の設計事務所から独立し住宅設計のノウハウを得たいと思っている者、住宅設計を主とする事務所に所属するものの主宰者の考え以外を実践する機会がなく、もっといろんなことを知りたいと思っている者、実に様々である。いずれの場合も、社会で活躍する建築家の生の声を聞きたがっている。「家づくり学校」は、そういった若手設計者に門戸を開いたが、当初想定した独立前後の設計者のほかに、工務店設計部に所属する設計者も多くなり、当校で得た知識を組織に持ちかえって設計の質を上げようとするケースも増えてきた。

個人事務所を開いている学生の具体例では、名古屋で設計している学生が、2011年入学以降、「すまいる愛知住宅賞」「愛知県住宅供給公社理事長賞」「愛知県森林協会長賞」「愛知まちなみ建築賞」などを受賞しており、その手法は当校で体得したものづくりをまさに実践したものである。また、柏市で設計している2009年入学の学生は、「かしわっ子主義お店デザインコンテスト」という地元密着型コンペでグランプリを受賞した。

以上のように、我々の行っている教育活動は、個人による設計、組織による設計によらず、自立した設計者への道を支援していることになる。ひいては、日本の住宅産業界の「設計の底上げ」、また社会資本としての「住宅の質」を高めることに、微力ながらも着実に貢献しているのではないかと考える。
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上の写真は、本校に通っている三重の建築家・後藤孝さんからお借りした写真で、
平成24年すまいる愛知住宅賞を受賞した際に壇上で作品解説をしている様子です。
受賞に関しては、家づくり学校のおかげということではななく、
彼らの実力や努力があってのことであることは言うまでもありません。

ただ彼らは「家づくり学校で習ったことを体現したら受賞できた」と言って、
嬉しそうに報告してくれます。
もちろん我々運営メンバーも自分ことのように嬉しい。お祝いします。

日本建築学会教育賞の受賞に関しては、家づくりの会、運営メンバー、受講生だけでなく、
生産の現場でお世話になった職人さんなどの作り手をも含めた多くの方々の
「ものづくりの文化を残したい、伝えたい、進歩させたい」という思いの
賜物だと思います。

みんなで喜びを分かち合いたいと思います。お祝いします。多謝。
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家づくり学校「新年度受講生の募集」は、今月末の4月30日(水)までとなっております。
本間先生の1年生授業「生活から考える」が、4月27日(日)に行われます。
その後入校でも構いませんが、その前入校をお勧めします。
申し込みは、お早目に。コチラ≫

根來宏典