第五期家づくり学校4年生最終発表会&合同修了式 | 築紡|根來宏典

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2014年2月11日(火)

第五期家づくり学校4年生最終発表会&合同修了式


2月9日(日)は、第五期家づくり学校の4年生最終発表会と合同修了式でした。

座学中心の1年生コース、見学会による2年生コース、
幅広い知見を身につけるための演習による3年生コース、
さらにその集大成となるスタジオ制の4年生コースに分かれております。

4年生コースは、少人数のスタジオ制。
リアルな課題に対して基本構想から実施設計までをまとめ上げる内容。
今期のスタジオ担当の講師は、
川口通正、川崎君子、本間至、松原正明、といった豪華な顔ぶれ。
4つのスタジオの中から一つを選び、徹底的にその先生の設計術を盗み取ります。

上の写真は、雪景色の自由学園明日館。フランク・ロイド・ライトの設計した建物ですね。
1年生の授業は、こちら自由学園で行われており、2年生、3年生は外に飛び出し、
4年生は各スタジオ先生のアトリエで行われます。
最終発表の場としては、やはり、この会場しかないだろうと、お借りすることに。

この日は、その成果を発表する場です。
1年生から3年生にも公開。興味津々。立ち見が出るほどの大反響。
4年生の中には、富山県や青森県、静岡県から通っている受講生がいたり、
兵庫県から駆けつけた1年生など、大雪の中、集まるのも大変だったことと思います。

発表は個人ずつですが、下記はスタジオ単位の私が持った感想です。

川口スタジオは、環境を読むこと。その家族や周辺環境の将来を読むこと。
  敷いては、自身の建築家としての将来を読むことにも繋がる。
川崎スタジオは、茶事の流れを空間化すること。茶室の意匠や素材の意味を考えること。
  それは、日常の生活動線や現代的住まいのあり方にも活かせる。
本間スタジオは、1%の要件を実現するために99%を切り捨てる建築ではなく、
  住宅設計とは、その逆であること。生活から考えるとは、そういうこと。
松原スタジオは、自由なプランニングを通して、生活を楽しむこと。
  そのためには、風の流れ、太陽熱、火(薪)といった自然要素を活かすこと。

そんな設計術というか、住宅設計へのスタンスの違いが興味深かったです。
また各先生が、何を伝えれて、何を伝えられなかったのかを解説。
それは「限られた時間」という逃げ口実ではなく、
その受講生の実力、今後の課題の発見となり、
目指すべく方向性に気づくキッカケになることと思います。

この4人の建築家が現代日本の住宅作家として、第一線を歩いている理由も納得です。
もちろん、泉幸甫校長をはじめとする、各講師陣からも多角的な意見が飛び交い、
多様な価値観のあり方にも気づくことになります。

受講生は、住宅設計が上手になりたい、住宅設計で飯を食いたい、
住宅設計で生き残りたいとの思いで集まってきている面々。
人の発表会を聞きながら、その設計術を吸収したい一心で、目を開いて、耳を傾けます。
もちろん私も、そう思っている一人。私も参加し、得たものは大きかった。

最終発表会後は、合同修了式に流れ込み、楽しい時間を過ごすのでした。

家づくり学校は、講師陣も各学年も、垣根を越えて、みんな仲が良い。
情報交換をはじめ、課外授業や見学会など、学年を超えた交流も活発です。
二期の卒業生が巣立ったこともあり、OB会も発足。
さらに充実した仲間関係になっていくことと思います。
みんな家づくりが、もっともっと上手になりたい向上心を持った仲間なのです。

只今、第5期家づくり学校のカリキュラムを作成中。
来年度の入学希望者は、コチラ≫でお知らせする予定です。
要チェック。しばしお待ちくださいませ。本当に楽しく、充実した学校ですよ!

根來宏典