セミナー室をお借りして、襖が出来るまでの工程の映像を見せてもらいました。
襖を作るには、まずは『骨師』がその骨組みを作ります。
続いて、それを覆う和紙。『からかみ師』の登場です。
この和紙を貼るのが『表具師』『経師屋』。
その他にも、襖の縁に漆などを塗る『塗師屋』。
最後に『引き手屋』さん。ちなみに『引き手屋』さんは、東京に一軒しか存在していないのだとか。
以上の職人技が詰まった美しい襖のサンプルが展示されております。
実例を見ながら、いろんな話を聞き、いろんな質問を。
伝統的な襖の作り方は、何重にも重ね貼りをします。
骨縛り、骨縛りベタ、蓑貼り、蓑押さえベタ、二遍袋(下袋)、二遍袋(上袋)。
それぞれに役割、意味があるようです。
『引き手』によっても、空間の品が異なってきます。
ウレタン塗装、銘木(楓、桜、タモ、桑、黒檀、竹)、銅、真鍮、漆、艶あり・なし。
丸、角、つまみ、取手。
豪華で格調高い書院好み、素朴な美意識の数寄屋好み、意匠性に富んだ桂離宮好み。
和紙の使い方は、襖だけではありません。
こちらは、東京松屋さんの4階屋上庭園に面した「和室アネックス」。
壁や天井にも和紙が貼られております。調湿機能があって、華があって、とても良い雰囲気。
ただ貼るだけではなく、下地や貼り方、重ね貼りのポイント等も教えていただきました。
「床の間」の様子。背面壁に和紙。泥引きという技法で、和紙に泥を塗っているそうです。
床框は金色の和紙。床板は物を置くので、耐久性の良い鉄板。和紙と鉄板との相性も良い!
障子のデザインも美しい。
以上で午前中の授業は終了。午後は埼玉県小川町に移動。
小川町は、和紙の産地。そこでは手漉き和紙の出来る工程見学、紙すき体験など。
残念ながら、私は仕事の都合で参加できず・・・。ご興味ある方は、コチラ≫