プロの職人さんが鏝の持ち方から、一連の動作までを丁寧に教えてくれます。
まずは、貴重な京都伏見の黄土を使った土壁から。
鏝も色々で、サイズや形だけでなく、鉄の硬さによって使い分けるのがポイントです。
左官は水商売と言われます。水分の引き具合によって、鏝を使い分けること。
塗り始めの柔らかい間は硬い鏝、固まり水分が減ってくると柔らかい鏝で仕上げて行きます。
次に漆喰。今回は特別、希望者には磨きも体験させていただきました。
用意戴いたのは、朱、あさぎ、藍の3色。
泉校長は、下地(1回塗り)に藍、仕上げ(2回塗り)にあさぎを。
泉幸甫と言えば、日本一「左官」を上手に使う建築家。
単色の2回塗りが基本ですが、いきなりオリジナリティを発揮するのは流石です。
さてさて完成のほどは如何に・・・。
そして講評会へ。今回の引率講師・松本直子先生はあさぎを選択。不満足だそうです。
木村先生曰く、あさぎは難しいそうです・・・。「それを先に言ってよ〜(笑)」と。
こちらは吉原健一さん作。何度も言いますが、単色の2回塗りが基本です。
あさぎの2回塗りの上に、朱を載せて。炎がメラメラ。いつの間にか、個性的な作品へと。
吉原さんは、今年6月の「劇的ビフォーアフター」に出演していた匠「五感住宅のソムリエ」です。
丸石隆行さん作。藍の2回塗りの上に、朱を載せて一工夫。
佐久間正孝さん作。白漆喰の上に、可愛らしく朱と藍を載せております。
今年の2年生は全国区。佐久間さんは仙台からの参戦となります。
私・根來作。色は藍を選択。日頃ローコスト住宅が多い私は、1回塗りで材料を節約。
1回塗りでできた斑模様。その模様を活かし(残して)てピカピカに磨き上げました。
どうでしょう?いや、どうだ!
最後に後藤孝さん作。朱の2回塗り。今回一番上手に仕上がった磨きです。
彼は、三重からの参戦。三重と言えば、『伊勢磨き』が有名。目が肥えているのですね。
後藤さんは、つい先日の「すまいる愛知住宅賞」において、
愛知県住宅供給公社理事長賞と愛知県森林協会長賞のダブル受賞を果たした優秀な建築家。
「目を養い、手を練る」とは、まさに彼が実践している姿のことだと思います。
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