高野山/重森三玲 その7 福智院 | 築紡|根來宏典

築紡

築紡

loader
ブログ
ブログ

2012年8月31日(金)

高野山/重森三玲 その7 福智院

最後に福智院(ふくちいん)の庭。こちらでは、3つの庭を作っています。

 

門の向こうに、光悦寺垣がチラリと見えており、気持ち高ぶります。
光悦寺垣については、コチラ≫

 

 

 

 

 

 

 

 

 

門を潜ると、斜めに貫かれた光悦寺垣と延段(敷石)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、左手には1975年作庭の『愛染庭(あいぜんてい)』。
福智院の庭は、松尾大社とともに重森が晩年に手掛けた遺作の庭。
重森は、この愛染庭の作庭半ばにして他界(1975年)。
重森の設計図を基に門下生が完成させたものです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もう二つの庭、1973年作庭の『蓬莱遊仙庭』、1973年作庭の『登仙庭』は、
宿坊への宿泊者のみが見られるとのことで、今回は見学できませんでした。残念。
ちなみに今回紹介している7つの寺院は宿坊になっているので、全て宿泊できます。
重森の庭を目の前した部屋もあります。なんとも贅沢な時間が過ごせそうですね。

 

モミジの足元に配された石組。赤い石の廻りの描かれた砂紋。

重森作ではありません。

さらには、こんな砂紋も描かれておりました。州浜の抽象化でしょうか。

モダンな表現。重森作ではありませんが、重森の指導かも知れないし、重森の関係者の指導かも知れない。現在、庭をお手入れしている方のオリジナルかも知れない。

明らかに重森の意思を継承している。

 

以上で、高野山/重森三玲を巡る7つの寺院の紹介は、お終いです。