高野山/重森三玲 その6 光台院 | 築紡|根來宏典

築紡

築紡

loader
ブログ
ブログ

2012年8月30日(木)

高野山/重森三玲 その6 光台院

続いて光台院(こうだいいん)の庭。こちらでは、2つの庭を作っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その内の1つが1953年作庭の『曲水の庭』。
重森の晩年作でもある松尾大社(京都)の原型と捉えれば、とても貴重な存在の庭。
現在は涸池となっておりますが、石を敷き詰めた優雅な曲線が美しい。
写真右手に塩ビパイプ。ここが水源。

もちろん塩ビパイプは見えない方が良いのですが。。。

 

 

 

 

 

 

 

 

さらに水源を遡ると、軒先から伝わる雨落とし。
ここを水源と見立てている演出は流石です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

庭の奥には、龍門爆。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もう一つは、1963年に作られた庭。既存の池泉庭園があったところを、重森が改修。
この庭は「八葉蓮華」をかたどったといわれているそうですが、

私には読み取れませんでした。
「八葉蓮華」とは、8枚の花弁をもつ蓮の花が開いたような形で曼荼羅の象徴です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちなみに高野山という山はありません。
標高1000m前後の8つの峰々の総称であり、これらに囲まれた盆地状平地の地名。
空海は、この地形を「八葉蓮華」と見なして、密教の聖地としたのです。
植木屋さんが刈り込みを行っていました。暑いところ。ご苦労様です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

書院側(軒下)のタタキ部分には、重森ならではの州浜がデザインされ、
庭との一体感が増しておりました。