信州の木 その2 有賀建具店 | 築紡|根來宏典

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2012年6月19日(火)

信州の木 その2 有賀建具店

午後一番に訪れたのは、同じく伊那市にある『有賀建具店』。

 

会社の前には、何気なく積まれた沢山の板材が。天然乾燥させているのです。表面は黒ずんでおりますが、削ると、美しい木肌が現れるのですよ。

 

現在、建具業界は深刻な問題を抱えております。需要の無さ、後継人不足。建具はカタログから選ぶ既成品が蔓延し、建具屋さんの仕事がないのです。ただ、有賀さんは元気です。建具というのは、反ったり、可動したりするので、技術が高い。かつ素材の品揃え・管理が良い。そんな利点を活かして、家具も制作しておられます。近年は建具の発注が低下しており、建具4割、家具6割だそうです。以下に少しお話ししますが、有賀さんは「多種多様な木の個性を活かしている」独自性が強み。

 

 

近くの山の木60種ほどを使って仕事しているそうです。それら木のサンプル。スギ、ヒノキ、ナラ、タモ、キハダ、ヤマザクラ、ニレ、ホウノキ、カラマツ、、、私のお気に入りは、『神代(じんだい)クリ』。何百年もの間、地中に埋もれていたものが掘り起こされ、独特の色に変化した貴重品。そういえば以前、神代色の網代を天井に使ったことがあります。コチラ≫

 

 

 

 

 

 

 

 

色んな樹種を積層した板材。ドア、壁、テーブルなどに用いると楽しそうですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『いろいろダンス』木のサンプル帳の様な箪笥です。引き出しの前板には、64種類の木が使われています。着色でなく、この色合い。無塗装の生地仕上げ。木の個性を活かした豊かな表情ですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

制作中のキッチン。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

有賀さんのお話を聞くのに「まーお座り下さい」と。全て手づくりの椅子です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奥さま手づくりのニンジンとクルミが入ったケーキ。ご馳走様です!とても美味しく、私は2個も戴いちゃいました。4個も戴いた人もいますよ〜(笑)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

色んな樹種が眠る倉庫を案内。私の狙いは『神代クリ』。奥の方に、神々しく眠っておりました。決めました、これ買います。どう資金を作かだな(笑)いつか事務所のテーブルになっているかと思います。う〜ん早く資金作らないと〜。

 

有賀さんからのメッセージ「日本にはいい木がたくさんあります。外国材より価格が高いかというと、そんなことはありません。いい木がこんなにたくさんあるのですから、少し手をかけて大量に使っていこうと思います」